2011/03/04

春をいただきます

  

暦のうえではすでに春なのですが、

冬のおき土産の寒さがまだまだつづいてるようです。


花粉でお困りの方もたくさんいらっしゃるのでは?


さてさて、昨日は三月三日

そう桃の節句。


お寺とは直接結びつきのない行事ですが、

昔の人々は上巳の節句の日に野山に出かけ

薬草や山菜を摘んで健康や厄除けを願っていたそうです。


忙しい日々がつづく可睡斎では、

野山に出かけることなどできませんし

修行僧になると日付や曜日感覚など皆無です。
























昨日は典座寮( てんぞりょう・食事を作る寮 )さん達のはからいで、



全員が食事をいただく部屋の飯台( テーブル )に

ちらし寿司、おすまし汁、茄子と大和芋とピーマンの揚げ煮


などが彩りよくならべられ、


さらには飯台の中央には桃のの花まで活けられていて

修行僧はもちろん、職員さんたちにもたいへん喜ばれていました。



季節が運ぶ恩恵を忘れていたり、

あたりまえがあたりまえじゃなくなっていく

季節に希薄になりがちの現代では、



このような心づかいと愛情で気持が温かくなることを

再度、気づかされた出来事でした。